空き家は全国的に増え続け、今では社会問題にもなっています。
今回紹介する山形県は、各市町村で積極的に空き家に対する取り組みがされおり、空き家率が全国で7番目に低いエリアです。
とはいえ、山形県は、夏は暑く冬には雪が降る豪雪地帯なので、空き家の管理が特に大変な地域。
そのため、空き家の管理をきちんとしていない、放置空き家が多いのも事実です。
ここでは、空き家を放置することで発生するデメリットや、買取・売却についてなど、空き家に関することを紹介していきます。
また、不動産の売却を成功させるためには、まず最初の「査定」が鍵を握っているということをご存知ですか?
査定はどの不動産会社に依頼しても一緒!と思い込み、1~2社だけしか査定依頼しないと大きな損をすることもあるのです。
不動産はその時の市場価格に大きく左右されます。
実際、2021年現在では不動産価格が高止まりしていて、10年前と比較するとても高値で売買されている状況があります。
固定された価格ではないため、依頼する不動産会社によって査定額が数百万円違うということもあるのです。
そのため、「適正な相場」を知っていないと大きな損をしてしまうリスクがあります。
例えば、本来の適正価格が4,000万円の不動産を売却しようとしていたとします。
ところが、唯一査定依頼した不動産会社が3,700万円と査定額を出してきたらどうでしょうか?
1社の査定額しか見ていないあなたは、これが適正価格と考えそのまま売りに出してしまうのではないでしょうか。
本来なら4,000万円で売れた不動産なのに、300万円も損してしまったことになります。これでは大損ですね。
不動産を売却するときに一番大切なのは、「適正価格で売りに出すこと」。
では、「不動産の適正価格ってどうやって調べるの?」と思ったあなた。
それは、ずばり「6社以上の不動産会社に査定を依頼すること」です。
1~2社では査定額が偏ってしまう可能性がありますが、6社以上に依頼すれば相場を知ることができ、適正価格を把握しやすくなります。
でも、「6社も査定を依頼するなんて面倒くさくてできない!」と思われたかもしれません。
そこでおススメしたいのが「一括査定サイト」です。
条件に合った不動産会社にまとめて査定依頼できるので、手間を省けて簡単です。
中でも、おすすめなのが大手が運営している下記の3サイトです。
どのサイトも無料で一括査定できます。
全国で約1,500社に査定依頼できる国内最大級のサイト。550万人の利用実績を誇る。東証一部上場企業「NTTデータグループ」が運営。
大手6社(野村の仲介+、東急リバブル、三井のリハウス、三菱地所ハウスネット、小田急不動産、住友不動産販売)査定依頼できる。都心部の不動産におすすめ。
地方の不動産会社とも提携しており、全国の不動産会社に査定依頼できる。チャット形式で簡単に査定依頼可能。JASDAQスタンダード市場の「Speee」が運営。
どの一括査定サイトも上場企業が運営しているため、安心して利用できます。
また一括査定サイトと聞くと、「その後の営業電話がすごいんじゃないの?」と不安に思う方もいるでしょう。
しかし、最近ではそのようなしつこい営業電話がなくなるようきちんと対策もとられているため、安心して利用できます。
大きな金額が動く不動産売買。不動産売却で損しないためにも、是非活用してみてください。
それでは本文に入っていきましょう!
山形県の空き家率は12.0%
総務省統計局では、昭和23年から5年ごとに住宅総数や空き家総数など調べ、「住宅・土地統計調査」を実施しています。
最新の平成30年の統計では、山形県の空き家率は12.0%で、空き家数は約54,000戸と全国で7番目に空き家率が低い地域となっています。
前回の平成25年の調査では、東日本大震災の影響もあり、全国で3番目に空き家率が低い10.7%でした。
山形県内では、新庄市で空き家率14.0%と最も高く、逆に村山市周辺の空き家率は6%前後と全国的に見てもかなり低いエリアといえます。
空き家は放置しているとデメリットだらけ
管理されず、人が住んでいない空き家は劣化が進み、数多くのデメリットが生じます。
そのデメリットは、所有者が想像以上に損をするものばかり。
今回は、空き家を放置したことで発生するデメリット4つを紹介します。
固定資産税が高い
誰も住んでいない空き家でも、固定資産税は毎年かかってしまします。
使う予定がない家の固定資産税を、毎年払っていくのは無駄ですよね。
さらに、今はそれほど高額ではないその固定資産税が、6倍になってしまう可能性もあるんですよ。
通常、土地に対する固定資産税は、更地よりも建物が建っていた方が安くなります。
それは、「住宅用地の特例」が適用となり、土地に対する固定資産税が1/6となっているから。
でも、倒壊や衛生上有害となるおそれのある危険で迷惑な空き家は、「特定空き家」に指定されることとなります。
特定空き家に指定されると、住宅用地の特例から外れる為、固定資産税が実質6倍になってしまうのです。
維持管理が大変
特定空き家に指定されない為にも、所有する空き家は適切な維持管理をしなくてはいけません。
空き家の管理は、法律にも定められているとおり所有者の義務です。
でも、人が住んでいない空き家の維持管理は、想像以上に手間・時間・お金がかかる事をご存知でしょうか?
空き家の管理を行う事は、老朽化を遅らせ、雨漏りなどを早期発見し、建物の状態を確認する目的があります。
では、空き家の維持管理は具体的にどのような事をするのか紹介します。
・換気
・雨漏りなど建物に異常がないか確認
・屋根や壁に剥がれやヒビなど危険がないか確認
・敷地内のごみ拾い
・敷地内の除草
・ポストの清掃 など
空き家の維持管理は、やることがたくさんあるので、少しでも放置していると1日がかりで維持管理する必要があります。
外壁や塀などにヒビや剥がれがある場合は、カメラで撮影し悪化してないか確認する必要も。
また、雨漏りや、倒壊の危険がある場合は、大規模な修繕も必要になります。
このように、空き家の維持管理はやることが多く、手間と時間がかかり、場合によってはお金もかかってしまうほど大変なのです。
倒壊の危険
外壁のヒビや剥がれ、雨漏り、軒裏の破損などを放置していると、雪の重みや台風、地震などで一気に倒壊してしまう危険があります。
倒壊した時に、隣家に破片が飛んだり、通行人に当たり怪我をさせてしまったりすると、トラブルの原因になります。
場合によっては、多額の損害賠償責任を負う可能性もある為、外壁のヒビや剥がれ、雨漏り、軒裏の破損などは発見次第、早めに対処しましょう。
治安の悪化
人の出入りがない空き家は、犯罪者に狙われやすいため、地域の治安悪化を招いてしまいます。
具体的には、犯罪グループの拠点となり薬物栽培が行われたり、放火の標的となったりする可能性があるのです。
治安の悪化は、周辺住民の不安へとつながり、苦情などご近所トラブルに発展することも。
このようなトラブルに巻き込まれない為にも、空き家の施錠をしっかりとし、できるだけ除草やポストの清掃、異常がないかの確認はしっかりと行いましょう。
空き家を買取してもらうメリットとは?
ここまで説明した通り、空き家を放置することはデメリットだらけです。
今後、空き家の活用を考えていない場合は、できるだけ早く空き家を売りに出すことを考えましょう。
「空き家買取」のメリット
空き家を売ろうとした場合、2通りの選択肢がある事をご存知でしょうか?
それは、「売却」と「買取」です。
この2つは、似ているようで全く違う売却方法なので、簡単に説明します。
まずは「売却」について。
売却とは、不動産会社に買い手を探してもらい、買いたい人に直接販売する仕組みです。
次に、「買取」について。
買取とは、買取業者に空き家を直接買い取ってもらう仕組みです。
《売却と買取の違い》
- 売却 買取
- 売却価格 〇
- 買取より高く売れる ×
- 売却の6・7割程度の価格
- 売却までのスピード ×
- 購入者が見つかり次第 〇
- 査定額に納得がいけばすぐ
- 仲介手数料 ×
- 必要 〇
- 不要
- 売る相手 買いたい人 買取業者
空き家買取は、売却よりも価格が低くなってしまいますが、スピーディーに売却できるのが最大のメリットです。
他にも、買取は仲介手数料がかからず、近隣住民に知られず売却できるなど、メリットがたくさんある事が特徴です。
逆に、売却は、買取よりも売却価格が高い事が最大のメリットですが、いつ購入者が見つかるか分からず、最終的に売却価格を下げる必要が出てくることもあるのです。
空き家を売却するのと買取ならどっちがおすすめ?
売却と買取どちらがいいかは、特徴をしっかり理解し、家の状態や売主の都合に合わせて、自分にとって最適な売却方法を見つけ判断しましょう。
《売却が向いている人》
1:空き家の築年数が新しい場合
空き家の築年数が新しい場合は、リフォームなど手を加えなくても、購入者が見つかりやすいので、売却でも売れる可能性が高いです。
2:リフォームなどを定期的に行い状態のいい物件
定期的にリフォームを行っていて、状態がいい空き家は、購入者が見つかりやすいので、売却でも売れる可能性が高いです。
3:時間がかかってもできるだけ高く売りたい人
買取の査定価格に納得がいかず、時間がかかってでも高く空き家を売りたい場合は、一度、売却してみるのもいいでしょう。
ただ、いつ売れるか分からない事と、最悪、売却価格を下げなくてはいけない可能性もある事を頭に入れておく必要があります。
《買取が向いている人》
1:すぐに空き家を手放したい人
買取は、スピーディーに売却できるので、すぐに空き家を手放したい人は買取がおすすめです。
2:すぐに現金化したい人
買取は、査定後1ヶ月ほどで現金化が可能です。
買取を得意としている業者は、3日~1週間程度で現金化が可能な業者もある程です。
そのため、早急に現金が必要な場合は、買取がおすすめです。
3:誰にも知られず空き家を売りたい人
売却は、買い手を探すため、不動産会社がチラシやホームページに家を掲載して、広告宣伝活動を行います。
そのため、近所の方や知り合いに、空き家を売りに出している事がすぐにばれてしまいます。
でも、買取は、直接買取業者に空き家を売るため、周囲に知られず空き家を売ることが出来るのです。
4:家の状態があまり良くない場合
買取の場合は、業者が手直しをして再販するため、リフォームの必要はありません。
そのため、築年数が古い場合や、空き家期間が長い場合、家の状態が悪い場合など、売却が難しい物件は、買取がおすすめです。
また、業者によっては、家具なども全て引き取ってくれるところもあるので、遠方に住んでいて、家の片付けが大変な方も買取がおすすめですよ。
山形県の空き家買取の価格相場
家を売るときに、一番気になるのが相場ですよね。
山形県は、全国的に見ると地価の低いエリアといえます。
県内では、山形市・天童市・寒河江市は比較的地価が高いため、高額査定も期待できますが、それ以外の地域は、地価の下落傾向が続いているため、残念ながら高額査定は期待できないでしょう。
実際には、山形県の築30年以上の古い空き家は、半数近くが500万円以下で売却が決まることが多いため、買取の場合は、500万円の7割程度の350万円以下の査定価格となります。
ですが、買取価格は、築年数・状態・立地などさまざまな条件で決定するため、詳しい買取価格を知りたい場合は、査定依頼しないと分かりませんよ。
山形県で空き家の買取をしてくれるおすすめ業者7選
空き家を買い取ってもらうなら、信頼できる業者に依頼したいですよね。
ここでは、山形県で買取を行っている、信頼できるおすすめの買取業者を紹介していきます。
山形市で空き家の買取をしてくれるおすすめ業者3社
山形県の中心地、山形市で空き家買取を行っている、おすすめの業者を紹介します。
空き家買取・売却業者
買取・売却業者は、買取・売却・賃貸活用など、売主にとって最適な提案をしてくれます。
《会社概要》
会社名 小形アカデミーホーム株式会社
住所 〒990-2446 山形県山形市白山1-1-3
電話番号 023-642-5445
《特徴》小形アカデミーホームは、経験と知識が豊富なスタッフが在籍。高額でスピーディーに空き家を買取してくれます。
《会社概要》
会社名 武田不動産株式会社
住所 〒990-2493 山形県山形市美畑町9-20
電話番号 023-625-1500
《特徴》武田不動産は、地元を熟知したスタッフが多く、一人一人に親切丁寧な対応で納得の不動産取引ができますよ。
《会社概要》
会社名 セントラル不動産株式会社
住所 〒990-0833 山形県山形市春日町7-17
電話番号 023-643-2933
《特徴》セントラル不動産は、売りたい人にとっていい選択ができるよう、さまざまな提案をしてくれます。一定期間内に売却できない場合に、セントラル不動産が買取を行う“買取保証サービス”も人気です。
天童市で空き家の買取をしてくれるおすすめ業者2社
次に、天童市で空き家の買取に対応している、おすすめの業者を紹介します。
空き家買取・売却業者
《会社概要》
会社名 みずほ開発有限会社
住所 〒994-0026
山形県天童市東本町1-15-18 みずほビルⅦ
電話番号 023-658-3240
《特徴》みずほ開発は、空き家の専門知識を持ったスタッフが親切丁寧に対応してくれます。買取や売却の他、リフォームやリノベーションの相談にものってもらえますよ。
《会社概要》
会社名 天童不動産株式会社
住所 〒994-0014
山形県天童市糠塚1丁目1番9号
電話番号 023-653-5300
《特徴》天童不動産は、空き家の買取はもちろん、賃貸活用や空き家管理サービスなどにも対応しています。
その他の地域で空き家の買取をしてくれるおすすめ業者2社
山形市や天童市以外にも、地域密着の信頼できるおすすめの買取業者はありますよ。
酒田市の空き家買取・売却業者
《会社概要》
会社名 株式会社大丸不動産
住所 〒998-0032
山形県酒田市相生町1-3-28
電話番号 0234-26-0903
《特徴》大丸不動産では、ふるさと還元型買取事業を展開。買取した空き家は、リフォームや解体し、販売した売上金の一部を地元の小中学校やイベントに寄付しています。また、空き家は室内に家具などが残った状態でも大丈夫ですよ。
米沢市の空き家買取・売却業者
《会社概要》
会社名 アイワ不動産
住所 〒992-0045
山形県米沢市中央2丁目8番37号
電話番号 0238-22-3357
《特徴》アイワ不動産では、家の状態や売主の希望に沿いながら、納得の提案・売却活動を行ってもらう事ができます。
空き家の買い取り業者をかしこく選ぶ方法
今回紹介した業者以外にも、空き家の買取業者は数多く存在します。
なかには、空き家の悩みに漬け込んだ悪徳な業者もいるのが事実。
そんな悪徳な業者に所有する空き家を売却しない為にも、かしこい業者の選び方を紹介していきます。
1,複数の業者に査定依頼する
空き家を買い取ってもらう場合は、初めから1社に絞るのではなく、必ず複数の業者に査定依頼をしてもらいましょう。
具体的には3社以上、出来れば、エリアに対応している業者全てに依頼することです。
複数の業者に査定してもらえば、相場が分かり納得のいく価格で売却することができますよ。
業者によって、築年数や状態、広さや立地など重視する項目が違うため、査定価格にばらつきがあり、1社に絞ると、安く提示された業者に売ってしまう恐れがあるのです。
買取の場合、査定価格が買取価格になるので、最も高い査定価格を提示してくれた業者に依頼するといいでしょう。
また、査定額の根拠は必ず確認してください。
“どうしてこの価格になったのか”を丁寧に納得がいくまで説明をしてくれる業者は、良い業者さんですよ。
2,空き家の買取実績があるか
不動産業者は、必ず得意分野があります。
その中でも、空き家買取が得意で、実績が豊富な業者に依頼するといいでしょう。
買取実績が豊富な業者は、専門知識も豊富でスムーズな取引をすることができるからです。
買取実績は、ホームページに掲載している場合が多いので、必ずホームページを確認してみてください。
一括査定サイトだけを頼るのではなく、ホームページを確認することで、納得のいく業者選びができますよ。
また、実際に買取を依頼した方の口コミも参考にするのもおすすめです。
3,価格交渉に応じてくれるか
買取の場合、他社の査定見積書をもとに、買取価格の値上げに応じてもらえる場合があります。
業者によって対応はさまざまですが、買取価格を上げてもらえればラッキーですよね。
また、実際に値上げをしてもらえなくても、どれだけ親身になって対応してもらえるかも、業者選びの重要なポイントです。
まとめ
今回は、山形県の空き家買取を中心に紹介してきました。
夏は暑く、冬には雪が降る山形県は、全国的に見ても空き家管理が大変な地域です。
一度、空き家を放置してしまうと、資産価値が下がり、再活用するのは難しくなります。
そのため、使う予定がない空き家は、早々に買取や売却など、手放す手段を考えた方がいいですよ。